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[黒染め]をする前に知っておきたい2,3の事柄

また明るく染められる黒染め

福祉大生の皆さん!実習前の [黒染め] の前に一度ご一読くださいませ…

*以下、過去の記事を再編集しています。

 

例年の動向を見ますと、

そろそろ福祉大生の皆さん実習が始まる頃なんだと思います。

 

福祉大生の実習の準備というと…

はい。先生に言われてやらなきゃいけない 黒染め ですね。

 

ナトゥレーザではもはや年中行事になっておりまして、

実習が始まる前に髪の毛を黒く染めなければいけない皆さんを不憫に思うこともありました。

なかにはオリジナルの髪色が元々明るめな方もいらっしゃったりして、

わざわざ黒く染めなきゃいけない理不尽さを感じたりもしますが、

未だに日本の管理社会の中ではどうしようもないことのようです。

(昨年は大阪の高校でもそんな”黒染め問題”がニュースになってたりしましたが…)

 

諦めて自分の夢の実現のために我慢しましょう!

諦めて迎合することが大人になることなのかもしれませんからね。

 

僕はそうは思いませんが…www

 

さて、お陰様で実習前の黒染めを当店でされる方も増えてまいりまして、

以前はホームカラーでムラムラになった髪の毛を「どうにか直してくださいっ!」

なんていうスタイリスト泣かせのお客様も多かったのですが、最近はだいぶ減ってきたような感じがします。

 

みなさんがホームカラーの弊害をよくご理解いただけた賜物と感謝しております。はい。

 

さて今回はリクエストの多い、黒染めをした方が実習が終わった後、

また改めて明るい髪色に戻したい!というご要望にお応えする方法について書きたいと思います。

黒染した髪をまた明るく染め直す方法

まず方法として考えられるのは、

1. 黒染めの黒い染料が自然に抜けきるまで待つ。

2. 黒い染料を脱染処理で落とす。

3. 事前に黒染めする際に、もともとあるメラニン色素に似た性質の黒い染料で染めておく。

以上、3パターンの方法があります。

 

注意したい点は、

特にホームカラーで黒染めした後に、また明るい色で染め直せばいんじゃね?と

若気の至りでまたホームカラーしちゃうことです。

 

それ!ノン!…順を追って説明していきましょう。

 

まず黒染めの濃くて黒い染料は、明るい色で重ねて染めても明るくなることはありません。

これは頭のいい大学生の皆さんなら当然想像がつくでしょう。

 

「黒」に何色混ぜても「黒」っていうね。

 

特に誰にでも簡単に染められるように作られたホームカラーには、脱色剤が多く配合されていますので

黒い染料は抜けずにもともとの髪の色の元、メラニン色素を脱色します。

その上に更に新しい染料を加えるので、黒は残ったまま…ほぅら、まだらに染まってしまうのですよ。

 

黒染めで髪の内部に浸透した黒い染料を落とすには、自然に落ちるのを待つか

もしくは [脱染(だっせん)] という作業が必要になります。

[脱色]と[脱染]の違い

脱色のメカニズム

日本人の髪は [メラニン色素] の含有量が多いので黒髪に見えるわけなんですが、

このメラニン色素を壊すことによって明るくするのが [脱色] です。

脱染のメカニズム

[脱染] はメラニン色素ではなく、黒染めで髪に浸透している [黒い染料を抜く] 作業のことをいいます。

上の図では色素が薄くなって示してありますが、濃い染料自体を完全に取り除くことはできません。

[脱染] をすることによって、黒染め前の髪色に近づけることができる、ということになります。

 

ちなみに両方の性質を兼ね備えた [脱色脱染剤] という薬剤もあって、

メラニン色素を脱色し、さらに染料も脱染する強力なものですので、もちろん髪に与えるダメージも大きくなります。

一般的に以上の [脱色剤]、[脱染剤]、[脱色脱染剤] はなぜかひとくくりにされて

[BLEACH/ブリーチ(漂白剤)] と呼ばれています。

 

というわけで、

黒染め戻しにはまず染料を抜く作業が必要ということ。

ブリーチといえど処理内容と効果に違いがあるということがお分かりいただけたでしょう。

 

薬剤の知識がないまま黒染め落としを自分でやろうとすると、トンデモナイ目に合うよ!ということですね。

 

とはいっても、せっかくつらい実習も終わったんだから、黒染め落とし後も綺麗なカラーを楽しみたい。

そんなお年頃の皆さんのお気持ちは重々承知しております。

 

髪にダメージを与えないためにはなんにもしないことが一番!

髪に携わる人間としては、そんな理屈を言いたいところですが、

必ずしも理想と現実は折り合いがつくものではありません。

 

こだわりと言いながら、お店の理想を押し付けるサロンではいけませんから、

ナトゥレーザではお客様の声にお応えして、特別な黒染めメニューをご用意しているんです!

 

かねてより黒染めをされるお客様に事前におすすめしているのが、

あとで脱染処理なしに新しい染料で染めることができる [黒染めA(アドバンス)] です。

黒染めアドバンス
あとで明るく染め直したい方向け
¥7,000~8,000
黒染めノーマル
当分黒いままでいい方向け
¥5,000~6,000
黒染め落とし
黒染めノーマルやセルフカラー黒染めの脱染処理
¥7,000~8,000

(税別)

[黒染めノーマル] は学生様限定のキャンペーンメニューです。

通常のカラー剤を使用した黒染めで、脱・ホームカラーを目的として設けてあります。

家でやるくらいならお願いだからサロンでやってというね。

 

後々のことを考えて、改めて染め直したい方には断然 [黒染めA] をおすすめしたいところですが、

使用する薬剤が特別なため、ノーマルのものより料金がちょっと高めで、

ただでさえ黒染めしなきゃいけない状況で、気分もオチてる学生さんには納得しづらい点もあると思われますので、

今回は [黒染めアドバンス] のメカニズムをご説明します。

ナトゥレーザの黒染め

[黒染めアドバンス] の黒い染料は、次回染め直す際に使用する薬剤で分解することができるのです!

 

黒染め後に再度明るめのカラーに戻すことを前提としたメニューで、

よーく料金表をご覧いただくと…

[黒染めアドバンス] 後に→再びカラーをする金額と

[黒染めノーマル] 後に→[脱染処理]をして→カラーをする金額とを

比べると[黒染めアドバンス]の方が、脱染処理のプロセスがない分お得ということになります。

 

目先の黒染め料金を節約するか、後々ダメージを少なく染め直したいか、選ぶのはお客様次第ですが、

いずれにせよご自分でノリでやっちゃった後で、サロンにフォローを頼むのだけは勘弁してくださいね。

美容師だったら絶対に使わないホームカラー、成分も性能もなにも分からない薬剤を使用した状態の髪を

お客様の希望通りに仕上げるなんてほぼ無理です。

 

キレイに治らないことで、お客様も納得できずに渋々しちゃうし、

正直お客様が納得してないお仕事ってスタイリストのモチベーションもダダ下がりですかんね。

気まずい空気が流れることがはなから想像できるので、

ナトゥレーザでは [誰も幸せにならない仕事は無理してやらない] 方針にさせていただいております。

 

あしからずあらかじめご承知いただき、

セルフカラーのご使用なんかは自己責任でお願いいたしまーす♪

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